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順整理マニュアル | データ変換 [Convert]

✨ 順整理 は、画面上の図面要素を加工しやすい順番に自動で並べ替える機能です。 レーザーカッターやカッティングプロッタは、データに並んでいる順番どおりに加工していきます。 この並び順が整っていないと、外形を先に切ってしまって部品が動いたり、加工ヘッドが図面上を無駄に往復したりします。 順整理を実行すると、そうした問題が起こらない順番へ一括で組み替えられます。

1. 使い方

ツールバーの ✨ 順整理、またはメニューの「操 作 > 順整理」をクリックするだけです。 実行すると結果ダイアログが表示され、並べ替えた結果はそのまま保存・書き出しに反映されます。

2. 重なった線の整理

同じ場所に線が重なっていると、線の端が何本もつながっているように見え、図形が閉じているかどうかを正しく判定できません。 その結果、窓や穴を外形より先に加工できないことがあります。 データ変換画面は重なった線を自動では消しません。本来は CAD設計画面の「操 作 > 整理 (重複線統合・図形化)」で、重複した要素を1本にまとめておく作業です。

✕ 重なったまま 同じ辺に線が複数重なり、接続判定が乱れる ○ 整理したあと 重なりが1本になり、閉じた図形として判定できる
重なった線は CAD設計画面の「操 作 > 整理」で1本にまとめてから、順整理を実行してください。

変換画面での案内

確認ダイアログには、次の2種類の件数が表示されます。

完全に重なっている要素 始点・終点(または円の中心と半径)が同じで、まったく同じ位置にある線・円・円弧の余分な本数です。
一部が重なっている直線 同じ直線上で、一部だけが重なっている線の組数です。短い線が長い線に含まれている場合も含みます。
⚠ 変換画面では重複線を自動では消しません 重なった線を1本にまとめる機能は、CAD設計画面の「操 作 > 整理 (重複線統合・図形化)」にあります。 変換画面は検出と案内だけを行い、図形の形は変えません。[キャンセル]で順整理を続行できますが、加工順が意図どおりにならないことがあります。

3. 並べ替えの優先ルール

順整理は、次の3つのルールを上から順に厳格に守って並べ替えます。

ルール 1閉じた内側の図形(穴・窓・スリット)を先に加工する

外形を先に切ってしまうと、部品が素材から切り離されて動いてしまい、そのあとの穴あけがずれます。 内側にある図形を先に片づけることで、部品が素材に固定されたまま穴が加工されます。

ルール 2ひとつの部品を加工し終えてから、次の部品へ移る

加工の途中で別の部品へ飛ぶことはありません。 「部品Aの穴 → 部品Aの外形 → 部品Bの穴 → 部品Bの外形」のように、部品単位でまとまって加工されます。 移動距離だけを見れば遠回りになる場合もありますが、加工の安定性を優先してこのまとまりを維持します。

ルール 3一番外側の外形線を最後に加工する

その部品に関わる加工(穴・窓・内部の仕切り線や折り筋)がすべて終わってから、外形線を切り離します。

加工の開始位置は図面の左下です。左下に最も近い部品から着手し、そこから近い部品へ順につないでいきます。

並べ替えの例

素材シート 開始位置(左下) 部品 A 1 2 3 部品 B 4 5 内側の図形(先に加工) 外形線(最後)
左下の部品Aから着手し、内側 → 外形の順に部品ごとへ完結させてから部品Bへ移ります。

やってはいけない順番との比較

✕ 部品をまたいで飛ぶ 左の穴 → 右の穴 → 左の外形 → 右の外形 加工の途中で部品が入れ替わり、管理しづらい ○ 部品ごとに完結 左の穴 → 左の外形 → 右の穴 → 右の外形 1部品ずつ加工が完了していく
順整理は右側の順番になるように並べ替えます。

4. 内部の仕切り線・折り筋の扱い

ひとつの図形の内部に仕切り線や折り筋(罫線)が入っている場合、それらは外形線より先に加工されます。 外形を切って部品が動く前に、内部の加工をすべて終わらせるためです。

1 2 3 窓(内側の閉じた図形) 内部の仕切り線・折り筋 一番外側の外形線
内側の窓 → 内部の折り筋 → 一番外側の外形線、の順に加工されます。

5. 「閉じた図形」の判定について

順整理は「どの図形がどの図形の内側にあるか」を、図形が閉じているかどうかから判断しています。 判定の仕組みを知っておくと、思ったとおりに並ばないときの原因を切り分けやすくなります。

⚠ 端点に隙間があると内側と判定されません 外形線のどこかに微小な隙間があると、その図形は「閉じていない」と判定され、内側にある穴を先に加工できません。 意図どおりに並ばない場合は、まず外形の角や継ぎ目に隙間がないかを確認してください。
⚠ 線の途中に接している線(T字接合)について 仕切り線の端点が、外形線の端点ではなく途中に接している場合、その仕切り線は図形の一部ではなく独立した要素として扱われます。 この場合でも「内側にあるものは外形より先」というルールは守られますが、部品の一部としてはまとまりません。 仕切りの位置で外形線を分割しておくと、図形の一部として正しく扱われます。

6. 線種・線色の並び順について

ひとつの図形の中で線種や線色が混ざっている場合は、その図形の内部で次の優先度に従って並べ替えられます。 部品単位・内側優先のルールのほうが上位のため、この並び順が部品の区切りをまたぐことはありません。

線種の順 2点鎖線 → 1点鎖線 → 長破線 → 中破線 → 短破線 → 実線
線色の順 白 → 黄 → 水 → 緑 → 橙 → 紫 → 赤 → 青 → 黒

7. 結果ダイアログの見方

順整理を実行すると、次のような結果が表示されます。

加工順ルール 適用されたルールの確認表示です。
部品単位 検出された閉じた図形の数です。それぞれが分断されずに、ひとまとまりで加工されます。
内側優先 他の図形の内側にあると判定され、外形より先に回された要素の数と、入れ子の深さです。
整理前 / 整理後 空送り 加工していない状態でヘッドが移動する距離(空送り距離)の合計です。
増減 空送り距離がどれだけ短縮(または増加)したかです。
💡 空送り距離が増えることがあります 順整理は移動距離の短縮よりも、加工順の正しさ(内側優先・部品単位)を優先します。 そのため、内側から順に加工した結果として移動距離が長くなる場合があり、そのときは「増加」と表示されます。 これは異常ではなく、部品が動かない安全な順番を守った結果です。

8. 加工順を目で確認する

ツールバーの ▶ 加工順 を押すと、実際の加工順を画面上でアニメーション再生できます。 順整理のあとに実行すれば、意図どおりの順番になっているかを確認できます。

9. 思ったとおりに並ばないときは

症状 考えられる原因と対処
重なった要素がある、と表示される CAD設計画面の「操 作 > 整理 (重複線統合・図形化)」を実行し、重なった線を1本にまとめてください。変換画面では自動では消しません。
穴より外形が先に加工される 外形が閉じていない可能性があります。角や継ぎ目に隙間がないか確認し、端点スナップを使って線をつなぎ直してください。重なった線が残っている場合も同じ症状になります。
内部の仕切り線が部品の一部にならない 仕切り線が外形線の途中に接している(T字接合)状態です。仕切りの位置で外形線を分割してください。
加工の開始位置が思った場所と違う 開始位置は図面全体の左下が基準です。左下に近い部品から着手されます。
空送り距離が増えた 内側優先・部品単位のルールを守った結果です。異常ではありません。