✨ 順整理 は、画面上の図面要素を加工しやすい順番に自動で並べ替える機能です。 レーザーカッターやカッティングプロッタは、データに並んでいる順番どおりに加工していきます。 この並び順が整っていないと、外形を先に切ってしまって部品が動いたり、加工ヘッドが図面上を無駄に往復したりします。 順整理を実行すると、そうした問題が起こらない順番へ一括で組み替えられます。
ツールバーの ✨ 順整理、またはメニューの「操 作 > 順整理」をクリックするだけです。 実行すると結果ダイアログが表示され、並べ替えた結果はそのまま保存・書き出しに反映されます。
同じ場所に線が重なっていると、線の端が何本もつながっているように見え、図形が閉じているかどうかを正しく判定できません。 その結果、窓や穴を外形より先に加工できないことがあります。 データ変換画面は重なった線を自動では消しません。本来は CAD設計画面の「操 作 > 整理 (重複線統合・図形化)」で、重複した要素を1本にまとめておく作業です。
確認ダイアログには、次の2種類の件数が表示されます。
| 完全に重なっている要素 | 始点・終点(または円の中心と半径)が同じで、まったく同じ位置にある線・円・円弧の余分な本数です。 |
|---|---|
| 一部が重なっている直線 | 同じ直線上で、一部だけが重なっている線の組数です。短い線が長い線に含まれている場合も含みます。 |
順整理は、次の3つのルールを上から順に厳格に守って並べ替えます。
外形を先に切ってしまうと、部品が素材から切り離されて動いてしまい、そのあとの穴あけがずれます。 内側にある図形を先に片づけることで、部品が素材に固定されたまま穴が加工されます。
加工の途中で別の部品へ飛ぶことはありません。 「部品Aの穴 → 部品Aの外形 → 部品Bの穴 → 部品Bの外形」のように、部品単位でまとまって加工されます。 移動距離だけを見れば遠回りになる場合もありますが、加工の安定性を優先してこのまとまりを維持します。
その部品に関わる加工(穴・窓・内部の仕切り線や折り筋)がすべて終わってから、外形線を切り離します。
加工の開始位置は図面の左下です。左下に最も近い部品から着手し、そこから近い部品へ順につないでいきます。
ひとつの図形の内部に仕切り線や折り筋(罫線)が入っている場合、それらは外形線より先に加工されます。 外形を切って部品が動く前に、内部の加工をすべて終わらせるためです。
順整理は「どの図形がどの図形の内側にあるか」を、図形が閉じているかどうかから判断しています。 判定の仕組みを知っておくと、思ったとおりに並ばないときの原因を切り分けやすくなります。
ひとつの図形の中で線種や線色が混ざっている場合は、その図形の内部で次の優先度に従って並べ替えられます。 部品単位・内側優先のルールのほうが上位のため、この並び順が部品の区切りをまたぐことはありません。
| 線種の順 | 2点鎖線 → 1点鎖線 → 長破線 → 中破線 → 短破線 → 実線 |
|---|---|
| 線色の順 | 白 → 黄 → 水 → 緑 → 橙 → 紫 → 赤 → 青 → 黒 |
順整理を実行すると、次のような結果が表示されます。
| 加工順ルール | 適用されたルールの確認表示です。 |
|---|---|
| 部品単位 | 検出された閉じた図形の数です。それぞれが分断されずに、ひとまとまりで加工されます。 |
| 内側優先 | 他の図形の内側にあると判定され、外形より先に回された要素の数と、入れ子の深さです。 |
| 整理前 / 整理後 空送り | 加工していない状態でヘッドが移動する距離(空送り距離)の合計です。 |
| 増減 | 空送り距離がどれだけ短縮(または増加)したかです。 |
ツールバーの ▶ 加工順 を押すと、実際の加工順を画面上でアニメーション再生できます。 順整理のあとに実行すれば、意図どおりの順番になっているかを確認できます。
| 症状 | 考えられる原因と対処 |
|---|---|
| 重なった要素がある、と表示される | CAD設計画面の「操 作 > 整理 (重複線統合・図形化)」を実行し、重なった線を1本にまとめてください。変換画面では自動では消しません。 |
| 穴より外形が先に加工される | 外形が閉じていない可能性があります。角や継ぎ目に隙間がないか確認し、端点スナップを使って線をつなぎ直してください。重なった線が残っている場合も同じ症状になります。 |
| 内部の仕切り線が部品の一部にならない | 仕切り線が外形線の途中に接している(T字接合)状態です。仕切りの位置で外形線を分割してください。 |
| 加工の開始位置が思った場所と違う | 開始位置は図面全体の左下が基準です。左下に近い部品から着手されます。 |
| 空送り距離が増えた | 内側優先・部品単位のルールを守った結果です。異常ではありません。 |