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ビギナーCAD 操作マニュアル

はじめてCADを使う方むけの基本的な操作ガイドです。
各ステップに沿って、図面の描き方をマスターしましょう。

STEP 1:基本操作と画面の見方

矢印キーと数値入力

作図の基本は、矢印キーと数値入力です。
始点を決めたあと、矢印キーで方向を選び、数値で長さを入れます。
数値を入れているあいだは、マウスに触れません。
始点の指定、メニュー、画面の拡大縮小はマウスを使います。

マウスの基本操作

マウスの操作説明

操作アシストの見方

画面右上にある「操作アシスト」には、今あなたが次に何をすべきかが常に表示されます。
迷ったらここを確認してください。

操作アシストパネル

メニューの開き方

メニュー名にマウスを合わせると、サブメニューが開きます。
階層の境目でカーソルが少し外れても、すぐには閉じません。

STEP 2:グリッド(方眼)の設定

マス目(グリッド)を表示すると、定規をあてているような感覚で作図ができます。
最初は非表示です。必要なときに表示してください。

STEP 3:図形を描いてみよう

直線の描き方

ツールバーの「/ 直線」を選び、始点をクリックします。
そのあと 矢印キー を押すと、長さの入力が開きます。
方向と長さを入れ、Enter で線が決まります。
数値を入れているあいだは、マウスに触れません。

直線と数値入力

矩形の描き方

ツールバーの「□ 矩形」を選び、最初のコーナーをクリックします。
矢印キー を押すと、幅と高さの入力が開きます。
数値を入れ、Enter または F で四角形が決まります。
数値を入れているあいだは、マウスに触れません。
対角の頂点をクリックして決めることもできます。

円の描き方

ツールバーの「◯ 円」を選び、中心をクリックします。
半径の入力が開くので、数値を入れて Enter または F を押します。
数値を入れているあいだは、マウスに触れません。
円周上の点をクリックして、半径を決めることもできます。

要素と図形の違い

本システムでは、作図された線(直線・円・弧など)の単位を「要素」と呼びます。
「要素」をつなぎ合わせ、ひとまとまりのグループにしたものを「図形」と呼びます。

STEP 4:正確に描くための補助機能

必ず覚える操作

★ 長さは矢印キーと数値で決めます。
数値を入れているあいだは、マウスに触れません。

スナップ機能(ピタッと吸着)

既存の線の「端点」や「交点」、「円の中心」にマウスを近づけると、黄色い四角マークが出てピタッと吸着します。
これにより、隙間のない正確な図面が描けます。

スナップ機能

下書き線(補助線)の活用

印刷やデータ出力には反映されない補助線で、図面の基準となるガイドラインを作ることができます。
最初の色は青です。

直線: メニューの「下書き > 直線」を選びます。

  1. 1点目と2点目をクリックします。この2点を結ぶ、無限に長い下書き直線になります。
  2. 3点目をクリックすると、1点目から2点目の直線は残り、無限長の下書きは消えます。
    あわせて、2点目から3点目までの下書き線になります。
    4点目以降も、直前の点までの下書き線です。

ESC、F、Enter のいずれかで作業を終了します。

水平線・垂直線: ツールバーの「― 水平下書き」や「| 垂直下書き」を使います。

色の変更: 「下書き > 下書き線色」から、記入済みの下書き線の色をまとめて変更できます。
このあとに引く下書き線も同じ色になります。

下書き線とスナップ

STEP 5:図形の加工と編集

角を丸める(フィレット)

交差している2本の線分をクリックし、
表示されるボックスに「丸め半径(R)」を入力することで、角を滑らかな円弧に加工できます。
二点間寸法でこの円弧をクリックすると、丸める前の直線の交点が寸法の点になります。

丸め機能

線分を分ける(線分分割)

メニューの「加 工 > 線分分割」を選びます。
直線・円弧・円を、指定した位置で2つに分けます。
線種と色はそのまま残ります。
重なっている要素は、一覧から選んで指定します。

  1. 分けたい要素をクリックします。
  2. 分割する位置をクリックします。グリッドや端点への吸着も使えます。
    • 直線: 線の上の位置で2本に分かれます。
      端点のすぐ近くでは分割できません。
    • 円弧: 円弧の上の位置で2本の円弧に分かれます。
      円弧の上にない点や、端点のすぐ近くでは分割できません。
    • 円: 円周上の2点を順に指定すると、2本の円弧に分かれます。
      円周上にない点や、1点目のすぐ近くでは分割できません。
線分分割のイメージ。直線と円弧は1点、円は2点で2つに分かれます

ESC で選択を取り消します。
何も選んでいないときに ESC を押すと、コマンドを終了します。
分割したあともコマンドは続くので、別の要素を続けて分割できます。

線分の長さを変える(線分伸縮)

メニューの「加 工 > 線分伸縮」を選びます。
直線または円弧の、クリックした位置に近い端点を動かして長さを変えられます。
円には端点がないため、伸縮の対象にはなりません。線種と色はそのまま残ります。

  1. 長さを変えたい要素を、動かしたい端点に近い側でクリックします。
  2. 長さの目標となる位置をクリックします。
    • 空いた場所: その点を通る、要素に直交する仮想線の位置まで伸縮します。
      グリッドや端点への吸着も使えます。
    • 別の要素、またはその延長上: 二つの延長が交わる位置まで伸縮します。
      交わらないときは、長さは変わりません。
    • 同心・同半径の円弧: 指した円弧と同じ中心・同じ半径の円弧がほかにもあるときは、
      交点が乗る円弧が自動で選ばれます。半径が違う円弧は対象になりません。
  3. 位置を確認し、3点目のクリック、F、または Enter で実線化します。
線分伸縮のイメージ。空いた場所は直交する位置、別の要素は交点、同心・同半径の円弧は交点が乗る方が自動選択です

ESC は、2点目の取消、要素の選択取消、コマンド終了の順に戻ります。
実線化したあともコマンドは続くので、別の要素を続けて伸縮できます。

STEP 6:図形を動かす(操 作)

メニューの「操 作」から、図形を動かしたり、コピーしたり、ひとつにまとめたりできます。
対象は、つながっている要素、または併合した図形です。
グリッドや端点への吸着も使えます。

平行に動かす・複写する

「操 作 > 移動 > 平行移動」、または「操 作 > 複写 > 平行複写」を選びます。

  1. 動かしたい図形をクリックします。
  2. 基準となる点(基準点1)をクリックします。
  3. 配置先の点(基準点2)をクリックします。
    仮の図形が表示されます。
  4. 位置を確認し、F または Enter で実行します。

ESC は、基準点2の取消、基準点1の取消、図形の選択取消、コマンド終了の順に戻ります。
実行したあともコマンドは続くので、別の図形を続けて動かせます。

左右・上下に反転する

「操 作 > 移動」または「操 作 > 複写」の「左右反転」「上下反転」を選びます。
クリックの順番は平行移動と同じです。
基準点1が基準点2の位置に来るように反転します。

図形を回す(任意回転)

メニューの「操 作 > 移動 > 任意回転」、または「操 作 > 複写 > 任意回転」を選びます。
直線・円弧・円のまとまりを、指定した中心のまわりに回します。
つながっている要素、または併合した図形がまとめて選ばれます。
クリックは4回です。グリッドや端点への吸着も使えます。

  1. 回したい図形をクリックします。
  2. 回転の中心となる点をクリックします。
  3. 移動元の位置をクリックします。
    中心からこの点への方向が、回転前の基準になります。
  4. 移動先の位置をクリックします。
    中心からこの点への方向まで図形が回り、その場で実行されます。
    マウスを動かすと、回ったあとの仮図形と角度が表示されます。
    反時計回りが正の角度です。

中心と重なる位置は、移動元にも移動先にもできません。

任意回転のイメージ。図形、中心、移動元、移動先の4点で回します。
  移動は元の図形が消え、複写は元の図形が残ります

ESC は、移動元の取消、中心の取消、図形の選択取消、コマンド終了の順に戻ります。
実行したあともコマンドは続くので、別の図形を続けて回せます。

ひとつにまとめる(併合)

メニューの「操 作 > 併合(図形化)」を選びます。ばらばらの要素を、1つの図形にします。

  1. まとめたい要素をクリックします。
    もう一度クリックすると選択が外れます。
    何もない場所を2回クリックすると、その範囲に完全に入っている要素を選べます。
    図形の一部が範囲の外にあるときは選ばれません。
  2. F または Enter で1つの図形にします。2つ以上選んでください。

確定するとコマンドは終了します。ESC で選択を取り消します。
何も選んでいないときに ESC を押すと、コマンドを終了します。

重なりを整理する

メニューの「操 作 > 整理(重複線統合・図形化)」を選ぶと、
重なっている直線を1本にまとめ、つながっている要素を図形にします。
データ変換の前に実行しておくと、加工順の判定が安定します。

STEP 7:寸法線の記入

寸法線は、ツールバーまたはメニューの「寸法線」から記入します。
既存の寸法線の近くにマウスを合わせると、自動で位置が整列します。

寸法の数値は、整数なら小数を付けません。
小数第1位までなら1桁(例: 10.1)、それ以外は小数第2位(例: 10.12)で表示します。

寸法線の整列

平行な直線の間隔を測る(要素間寸法)

「📐 要素間寸法」、またはメニューの「寸法線 > 要素間寸法」を選びます。
平行な2本の直線のあいだを、直角の間隔で測ります。
対象は直線です。クリックは3回です。

  1. 1本目の直線をクリックします。
    選んだ直線は黄色になります。
  2. 1本目と平行な2本目の直線をクリックします。
    マウスを合わせると、平行な直線は水色、
    平行でない直線は赤で示されます。平行でない直線をクリックすると、
    「選択された線分は1本目と平行ではありません。」と表示され、2本目を選び直せます。
  3. 寸法線を置く位置をクリックします。
    測る長さは、2本の直線に直角な間隔です。
    直線の端より外側へ置くと、端から寸法線まで引き出し線が付きます。
    既存の寸法線の近くにマウスを合わせると、位置が整列します。
要素間寸法のイメージ。平行な2本の直線をクリックし、3回目で寸法線の位置を決めると、直角の間隔が記入されます

記入したあともコマンドは続くので、別の2本を続けて測れます。
ESC は、選んだ直線の取消、コマンド終了の順に戻ります。
2本とも選んでいるときに ESC を押すと、両方の選択が外れ、1本目から選び直します。

斜めの2点を測る(二点間寸法)

「📏 二点間寸法」を選び、測りたい2点をクリックします。
2点目のあと、2点を結ぶ直線(黄色の破線)と、その間を直角に2等分する破線(水色)が表示されます。
3点目をクリックした位置で、測る距離が決まります。

水平または垂直に並んだ2点は、その2点間の距離を測ります。
既存の寸法線の近くにマウスを合わせると、位置が整列します。

丸めた円弧をクリックすると、その円弧の両端につながっている2本の直線を延ばした交点(丸める前の角)が点になります。
直線の途中をクリックしたときは、その直線上の点です。

二点間寸法のイメージ。破線に近い位置は2点間の距離、水平に近い位置は垂直距離、垂直に近い位置は水平距離です

STEP 8:データ変換(DXF / EPS)

ツールバー右側の「🔄 データ変換」を押し、変換画面へ移動します。
レーザーカッターや他のソフトウェアで図面を利用する場合は、ここで書き出し(エクスポート)を行ってください。

データ変換画面のメニューとツールバー

加工順整理(順整理)

レーザーカッターやカッティングプロッタは、データに並んでいる順番どおりに加工します。
順番がバラバラだと、外形を先に切って部品が動いてしまったり、加工ヘッドが図面上を無駄に往復したりします。

変換画面の「✨ 順整理」(メニューの「操 作 > 順整理」)を押すと、
図面の形はそのままに、加工しやすい順番へ自動で並べ替えます。
変わるのは順番と、線をたどる向きだけです。

加工順整理のイメージ

加工順の確認

変換画面の「▶ 加工順」を押すと、実際の加工の順番を画面上でアニメーション再生できます。
順整理のあとに確認すると、意図どおりの順番になっているかを目で確かめられます。
ESC で終了します。

詳しいルールや、思ったとおりに並ばないときの対処は、順整理マニュアルをご覧ください。

文字を図形にする(文字アウトライン)

画面右上の「AP選択」から「文字アウトライン」を開きます。
入力した文字列を、CADで扱える小さな直線の集まりに変換し、キャンバスへ配置します。
配置した図形は、ビギナーCAD、データ変換、デジタイザーへ切り替えても、
そのまま表示されます。1文字が1つの図形です。

横書きと縦書きの手順、フォントの選び方は、文字アウトライン マニュアルをご覧ください。